第14回 じんま疹(Urticaria)
症状:みみずばれ、かゆみ

8才のPちゃんは風邪を引いた後から全身にみみずばれのような皮疹が出て、それが2週間以上続くようになりました。今まで特にアレルギー性の病気に罹患したこともなく、皮疹もあまり出たことがないので、心配になったお父さんは、Pちゃんを小児科に連れて行きました。 小児科医は、お父さんに「ウィルス感染で起こるじんま疹は数週間程続くことがある。」ことを説明し、1日に1回の服用でいい抗ヒスタミン剤を処方しました。

じんま疹のメカニズムは、IgE という免疫グロブリンが関与する即時型アレルギーによるものが一番多いのですが、他の免疫系や自己免疫が関与するじんま疹もあると考えられています。コリン性じんま疹は、熱いシャワー、身体運動、日光や温熱、精神的興奮で起こり、膨疹は1-3ミリ程度で、その回りに鮮紅色の班状の皮疹が広がります。

じんま疹の原因になるものには、ペニシリン系の抗生物質、ピリン系の抗炎症鎮痛薬や他の薬剤、動物の毛、魚貝類、ナッツ類、予防接種、注射液、化粧品、肝炎のような感染、虫刺されなどがあります。Pちゃんのように風邪のようなウィルス感染直後からじんま疹が起こり、それが数週間続くこともあります。熱・関節痛を伴う血清病でもじんま疹が出ることがあります。怖いのは、喉頭の浮腫で呼吸困難が起こることですが、実際には稀です。

じんま疹は数ミリ大のものから数センチ大のものまで、大きさはいろいろです。個々のじんま疹は、普通じんま疹の原因に接触後1-2時間以内に出現し、数時間以内に収まりますが、体全体のじんま疹は1-2週間続くことがあります。原因が取り除かれないか、即時型でないじんま疹は何週間も続くことがあります。

じんま疹は他にも、虫刺されによって起こる丘疹性じんま疹、ある波長の光でおこる日光じんま疹、あるいは低温で起こる寒冷じんま疹などがあります。6週間以上続くと、慢性じんま疹と呼ばれ、自己免疫の関与が考えられています。

サンディエゴの日系紙「Lighthouse San Diego」に2003年12月16日号に掲載。