| 第48回 猫ひっかき病 (Cat Scratch Disease = CSD) |
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症状: リンパ節の腫れと痛み、発熱、疲労感
18才のKさんは、2-3週間まえから、微熱と疲れが始まり、腋の下のリンパ節も腫れて痛みを起こしています。Kさんは、実は、2ヶ月前、知人から子猫をもらって可愛がっているのです。
猫ひっかき病は、バルトネラ・ヘンセレという細菌が原因で起こる感染症ですが、猫の唾液を通じて感染します。大抵の人は、猫にひっかかれるか、かまれて起こりますが、猫の毛に細菌が存在すると、猫を触った手で自分の目をこすって感染することがあります。アメリカでの猫ひっかき病は、ほとんどが秋から初冬にかけて起こり、感染者の8割以上が21才以下です。 猫にかまれたり、ひっかかれたりした後3-12日してから、皮膚に丘疹やおできのようなものができます。それから更に1-3週間して、首、腕、足の付け根のリンパ節の腫れや痛み、発熱、頭痛、疲労感、食欲減退などが始まります。比較的まれな症状としては、視力低下、関節痛、呼吸症状、神経症状などがあります。猫ひっかき病は、普通2-4ヶ月で自然に治癒します。 誰でも感染する可能性がありますが、癌などで化学療法を受けてる人、臓器移植を受けた人、糖尿病の人、HIV感染者など免疫の下がっている人は感染・合併症をおこしやすくなります。 猫の4割近くは、生きている間に1度は感染することがあると言われていますが、特に子猫は感染している率が高くなります。ただし、感染しても猫には症状は出ないので、どの猫が感染しているかどうかはわからりません。猫への感染は、蚤(のみ)を媒介にし、感染している猫からうつりますが、通常蚤から人には感染することはありません。 診断は、上述の症状があり、最近猫と接触をしたことがあれば可能性は出てきます。診断が定かでない時は、血液検査をすることになります。治療は、症状が重い時を除いて必要ありまん。治療をしても症状の軽減はできるかもしれませんが、治癒に要する期間が早くなるわけではないのです。 猫ひっかき病の予防をするには、なによりも猫をからかかったり、怒らせないということでしょう。猫にかまれたり、ひっかかれた場合は、すぐに水道水と石鹸で傷口を洗浄します。何らかの傷口がある時、猫に舐めさせてはいけません。それに、のみの退治が重要です。 記事中の患者さんは架空の患者さんです。 サンディエゴの日系紙「Lighthouse San Diego」に2006年12月16日号に掲載。
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