| 第25回 線維筋痛症 (Fibromyalgia = FMG) |
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症状:全身の筋肉痛、疲労、圧痛 40才の女性Pさんは、2年前から体のあちこちが痛く、疲れも慢性的にあり、これまで3人医師を受診しましたが、いろいろな血液検査をして「異常がない。」と言われ痛み止めを処方されただけで、症状は一向に改善しませんでした。知人に紹介された内科医を受診し、線維筋痛症の可能性があると言われ、試しに服用した抗うつ薬が効果示し、最近では痛みも疲れもやや改善してきました。 線維筋痛症は特定の症状・所見・検査方法がある疾患というよりは、慢性の痛みや疲れを中心とする様々な症状を有する症候群というべきものです。起こりうる症状としては、睡眠障害、朝の手のこわばり、頭痛、過敏性大腸炎、痛みの伴う生理、手足のしびれとピリピリ感、記憶や認知障害などです。アメリカでは、50人に1人程度の割合で線維筋痛症の人がいると推定され、その8-9割の人は女性で大半が中年の人ですが、男性や子供もいます。 原因は不明ですが、交通事故や精神的・身体的ストレスなどいろいろな要因の関与が示唆されています。また、遺伝的な関与も研究されています。Pさんのように、線維筋痛症の診断が下されるまで、通常患者さんは何人もの医師を受診していることが多いのですが、診断は簡単ではありません。線維筋痛症のための血液検査は存在しませんが、他の病気を除外するために血液検査は必要です。線維筋痛症の診断は一般的には米国リューマチ学会の診断基準に基づいて行われます。特に、3ヶ月以上続く広範囲の痛みと圧痛の存在と、決められた全身18ヶ所の圧痛点の内、11ヶ所以上に圧痛があることが重要な診断ポイントです。 現在までいろいろな治療法が試みられていますが、治療は簡単ではありません。痛みに関しては、市販の痛み止めから準麻薬系の薬まで使用されていますが、現在、線維筋痛症に最も効果的のある薬は抗うつ薬でしょう。抗うつ薬はうつ病を改善するだけではなく、痛みや疲れも改善する作用があるのです。他に、睡眠薬、筋弛緩薬、頭痛薬などが使われています。薬物療法以外には、理学療法、作業療法 あるいはマッサージ・カイロプラクティック・鍼灸・ハーブ・漢方・ダイエットサプリメントなどの代替療法などがあります。ただし、効果の方はまちまちです。 記事中の患者さんは架空の患者さんです。 サンディエゴの日系紙「Lighthouse San Diego」に2004年11月16日号に掲載。
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