第100回「アメリカ健康ノート」連載100回を迎えるにあたって

「アメリカ健康ノート」の連載を始めて、もう8年以上になります。皆さんの暖かいご支援のお陰で、今回連載100回を迎えられたことは非常に光栄だと思っています。このコラムでは、アメリカでの健康保険や病気についての解説、あるいは医療の日米比較を行っていますが、これからも益々内容を充実し、平易な解説ができるように努めていく所存です。

アメリカ健康ノート | Ildong Kim | 日曜日, 29 3月 2009

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轢かれた

日本に到着し、二日間たち、家族と一緒に駅の方へ向かって、日本の狭い道を歩いていた時の話である。暑い、日が照ってぽかぽかする日だった。サンフランシスコ市から来たもので、そこは夏でも冬のようなので、楽しんで歩いていた。私は一歳の息子を抱いて、前の方を歩いて、妻は四歳の娘と後の方についていた。景色に見とれながら、以後頭から離れないモータバイクの音が聞こえてきた。 妻が叫んだ。後ろを振りかって、男と女の人がバイクに乗っている姿を見た。そばに、倒れつつある娘も目にしたのだ。スローモーションのように、娘がはねられて、どしんと地面にぶつかって、そして足が轢かれたのを見た。娘が泣き出していた。妻が叫び続けていた。加害者が何度も何度も「大丈夫ですか」と尋ねていた。直ぐに私が娘を抱いて、状態が分かるように診察を始めた。医学生なので、訓練成果があらわれて、つい医者としての自分に変身した。

アメリカ医学生の体験談 | Jay Starkey | 水曜日, 9 1月 2008

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第111回 アルツハイマー病(Alzheimer's Disease=AD)

   アルツハイマー病は認知症の原因の一つで、アメリカではロナルド・レーガン元大統領がこの病に冒され、その存在が広く知られるようになりました。現在、アメリカでは520万人がアルツハイマー病と推定され、2050年までにはその数が1100〜1600万人に増加すると推定されています。80歳以上の人は、2〜4割の確率でアルツハイマー病に冒されます。  

アメリカ健康ノート | Ildong Kim | 月曜日, 24 5月 2010

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第86回 子宮内膜症 (Endometriosis)

子宮内膜症は、普通は子宮の内側にしか存在しない子宮内膜や子宮内膜に似た組織が子宮外の骨盤腔内や腹腔内にできる病気です。子宮内膜ができる場所は、卵巣、子宮の後部、子宮を支えている組織、あるいは腸や膀胱の表面です。非常に稀(まれ)ですが、肺や他の体の部位にもできることがあります。 生理のある女性の2-10%に子宮内膜症があると推測されていますが、生理のある女性なら誰でもなる可能性があります。 子宮内膜症は不妊の主な原因であり、子宮内膜症のある女性の3-4割が不妊になります。不妊になって初めて、自分に子宮内膜症があることが分かる女性もいるのです。

アメリカ健康ノート | Ildong Kim | 木曜日, 25 10月 2007

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その4 脅かすドクター =成人病のコントロール=

「そんなことをしたら、お医者さんに言って、注射してもらいますよ。」としつけのつもりで、こんな脅しを子供にする親御さんがいますが、これは関心できない脅しです。私たち小児科医は子供との距離を縮めたいわけで、決して注射を脅しの道具に使う気はありません。それにアメリカでは実際に注射をするのはナースで、ドクターではないですから、この脅しそのものが通用しません。ドクターは子供のよき相談相手でなければならないのです。それに、力ずくで抑えたり、脅しを使って、子供から適切な情報を得ることはできないのです。

診察室 | Ildong Kim | TUSEDAY, 14 9月 2004

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その10 家族のように思って治療を =これが良いドクターの条件?=

私は小児科医でもあり、内科医でもあるので、家族が病気になると私がまず診ます。妻と娘2人ですが、普段患者さんに優しく接する私も、相手が妻や娘になると、少々ぞんざいな言葉を使ってしまします。「こっちへおいで。」とか「早く、ここで横になって。」といった具合です。そして、簡単な採血に失敗し、妻にも娘達にも冷たい目で見られたことがあります。これは、家族が相手だから、無意識の内に過剰な情が入ってしまい、その結果、望まない方向に行ってしまったからでしょう。普段は採血が得意の私ですが、それ以降家族の採血は看護師さんにやってもらうことにしています。

診察室 | Ildong Kim | 木曜日, 1 6月 2006

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第46回 子供の時に始まる動脈硬化(Atherosclerosis-*注)

動脈硬化は大人になって始まると誤解されている方が多いのではないでしょうか。確かに、動脈硬化に起因する狭心症や心筋梗塞 (こうそく)、脳梗塞や末梢血管の閉塞は中年以降に多い病気ですが、血管の内側に脂肪が蓄積する動脈硬化そのものは子供の時に始まります。生後数年以内に動脈硬化性変化が始まることは多くの研究者が同意しています。20才になる頃には、ほとんどの人が主な動脈の内側に脂肪の沈着物であるアテロームを持っています。

アメリカ健康ノート | Ildong Kim | 金曜日, 1 10月 2004

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第74回 脆弱X症候群 (FXS=Fragile X syndrome)

性染色体にはX染色体とY染色体があり、一般的に男性はXYで、女性はYYという組み合わせになっています。今回は、X染色体を構成するある1遺伝子が脆弱(ぜいじゃく)になって起こる、脆弱X症候群という遺伝的疾患について説明します。脆弱X症候群は比較的頻度の高い精神遅滞を起こす病気にも関わらず、一般的にはあまり知られていません。もし、家族や近い親戚に精神遅滞の人が何人もいると、それは、脆弱X症候群によるものかもしれません。

アメリカ健康ノート | Ildong Kim | 水曜日, 24 1月 2007

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第96回 幼児のしつけ (Discipline)

しつけは、両親や知り合いから聞いたやり方で行っている人もいれば、有名な著者の育児書を参考にしている人もいます。しかし、中には間違った育児方法が長年伝わっていたり、育児書によっては、著者の主張が前面に出て、少し極端な助言をしているものもあります。育児書の中では、アメリカ小児科学会が出版しているものが最も信頼できるので、今回はその育児書に沿って、1才から3才までの幼児のしつけのポイントを解説してみます。

アメリカ健康ノート | Ildong Kim | 木曜日, 2 10月 2008

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第39回 血管迷走神経反射 (Vasovagal Reflex)

症状:失神、発汗、吐き気、低血圧 32才のCさんは、悩み事があって友人に相談にのってもらっていたところ、急に意識を無くしました。中学生の時、朝礼で、意識をなくし倒れたことが何回かあります。数分後に意識を回復したCさんは、少しフラフラ感を感じるだけでした。翌日内科医を受診し、いくつかの検査を受けましたが、すべて正常でした。

気になる症状 | Ildong Kim | 日曜日, 16 4月 2006

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第66回 にきび (Acne)

にきびは、日本語医学用語では「尋常性ざそう」、英語医学用語では「Acne Vulgaris」と呼ばれています。英語ではAcneですが、一般的にはpimpleとかzitという言葉がよく使われています。

アメリカ健康ノート | Ildong Kim | 月曜日, 23 1月 2006

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第6回 左半身の筋力の低下(Muscle weakness)

質問:55歳になる女性(Aさん)ですが、体の左半身の筋力が弱くてなってきています。原因として考えられるものは?

医療相談室 | Ildong Kim | 水曜日, 21 12月 2005

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第80回 変形性関節症(Osteoarthritis=OA) 一番多い関節炎

変形性関節症はアメリカでも日本でも一番頻度の高い関節炎で、アメリカでは変形性関節症のある人の数は2100万人を超えています。変形性関節症は、年齢が上がると共にその頻度が高くなっていくので、高齢化と関係があると考えられていますが、高齢化社会時代の真っ只中にある日本やアメリカでは、生活の質の向上のために、今後さらに重要な疾患になっていくのではないかと思われます。

アメリカ健康ノート | Ildong Kim | 土曜日, 28 4月 2007

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第98回 狭心症(Angina Pectoris)

狭心症は、西側先進国に多い病気で、食生活、ライフスタイルとの関係が強く、生活習慣病の一つに定義されています。言い換えれば、食生活やライフスタイルを改善すると、ある程度予防が可能な病気ということになります。日本でも食生活、ライフスタイルの欧米化によって狭心症の罹患者数が増えてきましたが、アメリカに長期滞在すると、狭心症のリスクが更に高くなる可能性がありますので、読者の皆さんもご注意ください。

アメリカ健康ノート | Ildong Kim | 木曜日, 2 10月 2008

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第44回 月経前症候群(PMS = premenstrual syndrome)

生理前に不機嫌になったり、怒りやすくなったことはありませんか? あるいは、生理前に頭痛や腰痛、下腹痛が激しくて痛み止めを服用したことはありませんか?―――― それは、今回説明するPMS (月経前症候群) かも知れません。  PMSは出産可能年齢の女性の7~8割近くの女性が1回は経験すると言われています。そのうち3~4割の女性は症状が強いために日常生活にも支障が出るほどで、1割程度の女性は仕事や家事も出来ないぐらいになると考えられています。実際どのくらいの女性がPMSに悩まされているのかを知るのは極めて困難で、報告によっては4割ぐらいの女性にしか影響していないと見積もっているものもあります。この違いは、PMSに関係のある症状が非常に多いのと、PMSを診断する検査方法が無く、診断が医師の判断だけに任されているからです。

アメリカ健康ノート | Ildong Kim | 金曜日, 1 10月 2004

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ヘルス

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第85回 腹痛 (Abdominal pain)

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第63回 膝の痛み (Knee pain) =運動およびスポーツ外傷によるもの=

膝の痛みは、内科医や家庭医を受診する筋骨格系の病気のうち3分の1を占めると言われるほど頻度の高い訴えです。特に、スポーツや運動を行っている人の半分以上が何らかの膝の痛みを訴えると言われています。軽い膝の痛みは、膝の使いすぎ、スポーツを行う際の準備運動や整理運動の不足が原因になっています。...

第43回 肋軟骨炎 (Costochondritis)

症状:上半身の動き、深呼吸で強まる胸痛...

第75回 卵巣嚢胞(嚢腫)(Ovarian cysts)

卵巣嚢(のう)胞は、卵巣にできる水様や半固形状の液体が入った袋状のものを指しますが、卵巣嚢腫とも呼ばれています。卵巣嚢胞のほとんどが機能性または生理的嚢胞で、良性で排卵に伴って形成され、症状もなく、外科的手術の対象にもなりません。...

第54回 副鼻腔炎 (Sinusitis)

第31回 子供の亀頭包皮炎 (Balanoposthitis)

第96回 幼児のしつけ (Discipline)

第87回 腹壁痛 (Abdominal wall pain)

第81回 胸痛 (Chest Pain)

第108回 トコジラミ (俗称-南京虫 Bedbug)

第29回 バルトリン(腺)膿瘍 (Bartholin’s abscess)

第60回 血尿(Hematuria)

第47回 蜂窩織炎 (Cellulitis)

第64回 肩の痛み(Shoulder pain)

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医学教育

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死体解剖

死体解剖

今週は、とてもたくさんの事について、勉強しました。医学を学ぶことは、よく、「消火用ホースから、水を飲むことのようだ」と言われています。今までは、その意味が良くわかりませんでしたが、医大で勉強を始めて、新しい情報がどんどん出てくるので、ちょっとその意味を理解できるようになった気がしました。...

US Medical School: Timeline

Outline of US Medical Education First, a quick summary. Total time from high school graduation to residency completion: 4 years college + 4 years medical school + 3-5 years residency = 11-13 year...

医学選択科目

UCSFには、必修科目に加えて、医学と芸術、ホームレス健康問題、黒人健康管理の格差、小児科問題、中国語医学用語など、いろいろな選択科目があります。 私は、「アジア人の健康と医学」と「クリエイティブ(創造的な)ライティング」の2つの選択科目をとることにしました。今日は、「クリエイティブ(創造的な)ライティング」の授業について、書きたいと思います。 ...

新入生向けのオリエンテーション

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医大に入る前

はじめまして。ジェイといいます。私は日本で二年間過ごしたので、日本語が話せるようになりました。うまくはないけれど、頑張って、日本語でこの記事を書いてみます。 ...

中間試験

Blocks: An Integrated Approach to Learning Medicine

Introuduction: An American Medical Student

Preceptorship: Learning in the Community Setting

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その3 エッチドクター? =思春期医療=

その3 エッチドクター? =思春期医療=

アメリカでは思春期医療というのが、小児科の中で独立した領域として存在します。従って、小児科の研修を受ける人は、思春期医療の研修も行います。避妊の仕方や、ドラッグの体に対する悪影響、思春期特有の問題について研修をします。特にアメリカではドラッグに手を出す高校生が3割以上いるので、ドラッグに関する知識は小児科医としては必須です。...

第7回 急性前立腺炎 (Acute Prostatitis)

質問:33才の男性で、肛門辺りの不快感と射精時に痛みがあり、医師を受診したところ、急性前立腺炎と言われました。急性前立腺炎とはどういう病気ですか?...

第6回 左半身の筋力の低下(Muscle weakness)

質問:55歳になる女性(Aさん)ですが、体の左半身の筋力が弱くてなってきています。原因として考えられるものは?

その6 耳垢君、君は包囲された

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第1回 のどの痛み(sore throat)

質問:よく熱をだして、のどが痛くなりますがどんな病気が考えられますか? のどの痛みは非常に訴えの多い症状です。のどの痛みと言っても患者さんが訴える「のどの痛み」は、扁桃、咽頭、喉頭の痛みから、首の正面下部あたりまでの痛みが含まれることがありますが、ここでは、扁桃、咽頭及び喉頭の痛みに限っておきます。...

第3回 虫刺され(Insect bites)

第5回 肛門周囲膿瘍(perianal abscess)

その7 胸痛はお父さんの愛情 =愛情も度を越すと病気を起こす=

第2回 アレルギー(Allergic Rhinitis)

その9 抗菌剤(抗生物質)は正義の味方か?

その8 渡米して驚く予防接種の数

第4回 高脂血症 (Hyperlipidemia)

その4 脅かすドクター =成人病のコントロール=

その5 たとえ話 =醜いアヒルの子は白鳥?=

その10 家族のように思って治療を =これが良いドクターの条件?=